インドネシア語は、新興国の一角と目されているインドネシア共和国の言語です。インドネシアは、バリ島やボロブドゥール遺跡といった世界的な観光地でも知られていますが、2億数千万人の人口を擁し、東南アジア諸国連合(ASEAN)の市場統合に向けて存在感を増している地域大国です。日本とは特に深いつながりのある国の1つで、経済発展の著しい近年は「日本企業の進出先」としても注目を浴びています。
インドネシア語のベースとなっているのは、マレー語(馬来語)です。マレー語は「海のシルクロード」で知られる海域東南アジアの交易ネットワークで用いられてきた共通語(リンガ・フランカ)としての歴史があり、宗教・言語・文化の多様な人々から構成される多民族国家インドネシアをまとめる国語に選ばれたのです。マレー語がベースとなったということでは、他にもマレーシアやシンガポール、ブルネイといった国々でマレー系の人々を中心に用いられています。このようなインドネシア語の特徴は、共通語としての平易さにあります。加えて、文字はアルファベットです。外国語科目としてのインドネシア語は初習者にとって取りかかりやすいものとなっており、授業でも基礎からじっくり確実に習得していきます。
文法と会話で役割を分担しています。文法の授業では、文法事項の解説に専念します。会話の授業では、視聴覚教材を積極的に活用しつつ、基礎表現を身につけることに重点を置き、語彙も増やしていきます。
- ●『経済大国インドネシア』 中公新書、佐藤百合
- ● 最新インドネシア語小辞典(Grup Sanggar)
- ● インドネシア語辞典(大学書林)
- ● 現代日本語インドネシア語辞典(大学書林)