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就職者の声

株式会社講談社 勤務

信頼できる出版物を社会にリリースするために。校閲者は、最後の砦となる言葉のプロフェッショナル。

校閲第一部 世界教養学部 国際日本学科* 卒

※新学部名称にて記載
※掲載内容は2020年3月現在の情報です。

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誰よりも厳しい読者の視点でゲラを読み込み、出版物の正確性や信頼性を高める仕事。

文芸書、絵本、ファッション誌、漫画など、さまざまな出版物を発行する講談社の校閲部に所属しています。校閲というと、誤字脱字や文法の間違いを正す仕事と思われがちですが、実はそれだけではありません。私は今、幼児誌を担当しているのですが、例えば、イラストで描かれた怪獣の特徴や名称が合っているか資料で調べたり、付録の工作キットを実際に組み立てて、つくり方の説明文を検証したり。また、幼児誌は、ひらがなだけの文章を子どもが理解しやすいように文節で言葉を区切る「わかち書き」という書き方が使われているので、正しく記述されているかルールブックを使って確認することも必要です。つまり、事実関係の矛盾点や読みやすさなどもチェックし、著者や編集者の意図が、読者に向けて誤りなく適切に伝わるようサポートするのが私たちの仕事。日々読者の視点に立って、ゲラ(校閲用の仮刷り)を読み込んでいます。

言葉って面白い。大学時代に得た感覚が、仕事を続ける原動力に。

大学時代は言語学を専攻し、文法や意味、男女による使用言語の違いなど、言葉の性質や使われ方を探究しました。また、日本語以外を母語とする人への日本語の教え方を学ぶ、「日本語教育」の授業も印象深いです。普段、何気なく使っている日本語には、なりたちやルールがちゃんとある。それを理解できたことで、言葉の細かなニュアンスや意味の違い、文章の誤りを論理的に考える癖がつき、今では仕事に欠かせない素養となっています。校閲をしていて、些細なことでも違和感や間違いに気づけた時は、読者の疑問や戸惑いを未然に防げたこと、書籍の信頼性を守れたことに、大きなやりがいを感じます。校閲は、繊細なうえ、時間的な制限もあるタフな仕事ですが、それでも新しいゲラを受け取るたびにワクワクするのは、大学時代に得た「言葉って面白い」という感覚が、こころの真ん中にあるからにほかなりません。

大学の「マス研」から始まったマスコミ業界、校閲職へと続く道。

大学では、1年次の終わりに友達に誘われ、「マスコミ業界研究グループ」に参加しました。学内新聞を制作する「新聞班」で、企画を立てたり、取材に出かけて記事を書いたりするなかで、自然とマスコミ業界への就職を意識するようになりました。3年次の冬に新聞社のインターンシップに参加したとき、「校閲が向いているのでは?」とアドバイスを受け、就職活動は校閲職1本で進めることに。なかでも講談社は、社内に校閲部門を持つ数少ない出版社で、人を大切にする社風にも魅力を感じ、入社を決めました。目標だった校閲職に就き、日々新しい情報や表現を目にするなかで思うのは、「正しい日本語」に正解はないということ。今後もさまざまなジャンルで経験を重ねながら、その時々に最も相応しい言葉や表現を、楽しみながら丁寧に追っていきたいと思っています。

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