NUFS JOURNAL

【教員インタビュー】旧ソ連を複眼的に学び世界とのつながりを考える

地田 徹朗 先生

現代国際学部 グローバル共生学科

旧ソ連の歴史と環境問題から、「境界」を見つめ直す

私は旧ソ連、特にカザフスタンを中心に研究を進めてきました。その中で「20世紀最悪の環境破壊」とも呼ばれるアラル海の縮小問題に出会い、環境破壊の現場に足を運ぶフィールドワークを軸に研究を続けています。アラル海は6つの国を流れる2つの大河の行きつく先であり、旧ソ連地域は多民族・多宗教が共存する社会でもあります。
こうした背景を踏まえ、現在、私は「境界とは何か」を大きな研究テーマとしています。授業においても日本と世界の「境界」を意識して、学生自身が探究を深められるような学びを教えています。

主な担当授業

ユーラシア地域
国際公共政策演習
境界学
世界共生ゼミナール I~IV
地域創生科目 グローカル・ガバナンス(北海道)
民主化と途上国政治
地域創生入門
スラヴ・ユーラシア文化B
Academic Skills Ⅱ

地田先生の授業を紹介!

ユーラシア地域

ロシアをはじめとする旧ソ連諸国について、地理・歴史・政治・文化・社会を幅広く学びます。19世紀ロシア帝国の拡大から、ソ連の成立と崩壊、そして現在進行中のロシア=ウクライナ戦争までを扱い、世界の他地域との比較を通じて理解を深めます。旧ソ連諸国は西欧やアメリカとは異なる独自のロジックを持ち、それを理解することが相互理解の鍵となります。旧ソ連の存在は世界に大きな影響を与え、冷戦期には「平等」の理念を背景に、日本でも国民皆保険や年金制度など社会福祉政策の拡充が進みました。このようにユーラシア地域から、世界の歴史や社会の成り立ちなど多角的に考えます。

名古屋外大生に成長してほしい姿

ユーラシアに限らず「馴染みの薄い地域」の出来事にも臆せず関心を持ち、学びを深めてほしいと思います。ひとつの地域だけでなく、他の地域と比較して視野を広げることで、世界を複眼的にとらえる力が身につきます。また、「アクティブに動く」ことも大切にしてほしいです。海外ボランティアや留学、地域活動などに自ら挑戦する経験が、大きな成長につながると確信しています。

Message

興味を持ったことに知的にアプローチし、そのために自ら行動を起こすことを大切にしてほしいと思っています。その意欲を持つ学生には、惜しみなくサポートします。「知的好奇心」と「行動力」は、これからの人生を切り拓く大きな武器です。もしそれが「なりたい自分」につながるのなら、ぜひグローバル共生学科で学んでください!

 

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